オーバーレブ!回顧録
S2000…ハル
アドバイザーさんが去ったあとの新章突入のイッパツ目に選ばれたキャラクターがハルです。
横山峠が閉鎖され、行き場を失った涼子を本当は5~6話、つまり1ヶ月も登場させないつもりでした。
当初、涼子たちとは、まるで関係のないキャラクターたちが舞台が何処かもわからない中でバトルを繰り広げている。それがジェリーズとハルでした。と…ここまではマンガの通り。
ジェリーズのカプチーノがハルとバトル、類いまれなる才能を持ったハルが最後まで走りきったバトルだったがジェリーズの三番手に負けを喫する。
イソノは、絶対的な自信をハルに持っていただけに軽自動車に負けたことを悔しがる。
しかし、それはハルが真の実力を出してなかっただけ。本気の走りをせずにわざと負けたのだが、それはハルのみぞ知る事実。ここまでを数回かけてじっくり描く予定でした。
昔、本宮ひろ志先生の描いた「大ぼら一代」というマンガがあって、主人公が死んだあとに数回あって最終回という主人公不在のラストだったことが印象的で
その雰囲気を出したかったのです。
アニメ、ザブングルやダンバインなども主人公の乗るロボットが途中、交代するというのもありましたし…f(^^;
読者さんに、あれ?マンガが変わったの?涼子は、どこに行ったの?オーバーレブ!は、これからハルってやつが主人公なの?…と惑わせたかったのです。
しかし…
編集部から、たった1話、涼子を登場させなかった段階で次の回には必ず出すこと…を命じられましたf(^^;
編集部からの通達ならば仕方ありません…
涼子を即座に復活させたのでした。
自分の計画は無残にも崩れたのでした。
しかし、当初の計画で主人公、涼子不在の中 ハルを涼子以上に強烈なイメージのキャラクターにする必要がありました。
涼子が天性の集中力を持ってバトルに挑むキャラクターならばハルは、真逆で集中力の欠片もないキャラクターに…本気を出さない力の抜けたキャラ。エネルギーの持っていき方を間違えてる、だけども憎めないヤツ。
そんなイメージでハルを作りました。
赤岡社長に変わるキャラクターとしてのイソノだったので雰囲気は、一緒で見た目のみ変えればいいかなってカンジで作りました。
イソノの名前は…国民的アニメからですね。f(^^;
つまり…お魚くわえたハルを追いかけて~って単純な理由で、あの名前です。
ネタを明かせば単純すぎる理由でした。
対するジェリーズもアメリカの国民的アニメからの引用ですね。追いかけられても最後に笑ってるのはネズミのジェリーでしたから、ぴったりだと思って…
ジェリーズのキャラクター三人は、軽自動車を操る大きいものを倒すことに喜びを感じる奴らって、そのくらいのイメージです。なので、当時 知り合いになったばかりのプロ野球選手に名前を借りてしまいました。
キャラクターが先で名前は、後付けですね。
そうして、オーバーレブ!第二部が始まったのでした。
山口かつみ