オーバーレブ!回顧録
始まった当初の「オーバーレブ!」に出てくる峠は、架空のワインディングを描いていました。涼子が少し走れるようになってきた頃にバトルの舞台をどこかに設定してきちんとしたコースを描かなければならないことに気付きカーアドバイザーさんに相談したところ
大垂水がいいよ…とのことで
カーアドバイザーさん運転のクルマで取材に行きました。
当時はまだデジカメを持ってなくてフィルムの一眼レフで大垂水を撮影したのです。
前にクルマがいない状態でナビシートの自分が連写するんですが。
今のスマホのような連写機能などないカメラでの撮影です。フィルムも40枚がマックス。
少し走っては、停車してフィルム交換。道路に他のクルマが写り込まないように何度も何度も往復して撮影しました。
ヒルクライム用とダウンヒル用で細かく連写していくのです。もちろんムービーでも記録しました。
朝に出向いて、夕方まで撮影して。
撮影したフィルムを現像に出して、出来た写真を今度は道順に順番通りに並べて行く作業です。
それもかなり時間がかかりましたし、出来上がった写真がすべて使えるモノでもなく、ピンボケも相当な数がありました。
ひとつの峠を撮影する労力はかなりの時間がかかったのでした。
それが横山峠です。
横山峠って名前は初代担当編集さんが勝手に名付けたもので、どこからその名前がきたのか由来もわかりませんf(^^;
涼子たちのフランチャイズが横山峠になり、資料も十分に揃ったのでアシスタントさんも少しは、楽に絵を描けるようになりました。
「オーバーレブ!」は、それまでしたことのないくらい取材が大変だったマンガです。
山口かつみ