「オーバーレブ!」回顧録
編集「熱心なのはいいけど、絶対に事故とか警察沙汰はやめてくださいね!」
山口「わかってます…けど、事故とか誰も起こしたくて起こしてるんじゃないと思いますよ。」
編集「連載前に事故ってケガでもされちゃ、始まる前から休載ですよ!」
山口「けど…始まるマンガは、峠を攻めるマンガですよね。やっぱり、ちゃんと体験しなきゃリアル感でないじゃないですか。」
免許を取得した翌日からMR2 に乗って毎晩、山に通ってましたf(^^;大きなRの右コーナーがあって何度も何度も繰り返し、そのコーナーのみをアタックするんです。
原稿を描き終えた夜中の3時とか4時、そのくらいの時間から仕事場を出て朝の6時くらいに戻って寝るという感じでしょうかf(^^;
バイクで似たようなことをしていたのでクルマに変わっても楽しく走れました。ただ、当時もう31歳で山の中とは言えこんなことやってていいのかなって思ってましたf(^^;警察に止められたら何て言おうか…みたいな(・。・;
そんな時に、編集部から北海道へ取材に行ってきてと言われました。
北海道の糠平湖で氷上タイムトライアルをやるから、見てきなさい…と
湖が凍ってその上にコースを作ってタイムを競うトライアルです。
そこにMR2 を持ち込んで、イベント終了後にそこを走って練習しましょうというのが目的でしたf(^^;
免許を取得して2ヶ月くらいでこんな経験をさせてもらえるのはラッキーなのか罰ゲームなのか、いまいちわからないノリの中でMR2 を走らせました。
アクセルを開けた瞬間、くるんと半回転。横に乗ってたアドバイザーさんが「これがドリフトね。」と雑な説明をされてコースを走ったのを覚えています。
そこでアクセルの開け閉めが大事だと教わり右足首を細かく刻んで止められるように普段から心がけてと…。
そして、「人の家のドアや引き戸を初めて開ける時に力まかせに荒々しく開けたりしないでしょ。引き戸を力一杯、開けたら戸はピシャッて勢いよく戻ってまた開いちゃうじゃない。クルマも同じ。ステアもアクセルも乱暴に力まかせに動かすものじゃないよ。丁寧に慎重にね。」と教わりました。
初心者の自分には貴重な体験でした。
北海道の道中も路面が至るところ凍結していて九州では味わえない環境でした。
…普段から北海道の人は、クルマの挙動をちゃんとコントロールするのに慣れてるんだと思って
サワコが北海道の出身という設定になったのでした。
沢山コメントしてしまいすみません。こんな裏話があるとは知りませんでした。涼子はまさに先生本人といった感じだったんですね。
私事なんですが、オーバーレブで涼子がMR2を買って家で洗車したり、クルマの中で寝てたりするシーンは、まさに初めてクルマを持った自分の大学時代を思い出して、自分と重ね合わせてしまいます。
色々体験されているから、ドラテクについても現実味がある漫画になっていたのですね^_^
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