オーバーライド!その9

オーバーレブ!回顧録

前に少しお話しした「オーバーレブ!」が始まった時のお話し。

副編集長にイニシャルDがウケてるから似たやつ描いてと、バイク好きだからクルマもイケるでしょ…と言われた時。

バイクとクルマは、違うだろ…と思いながらそれよりも大きな問題がひとつ。

山口「すいません。オレ、クルマの免許を持ってませんのでクルマ、運転したことないですよ。」

副編集長「え!そうなの?免許はバイクだけ?」

山口「はい!」

副編集長「けどまぁ、バイクもクルマも似たようなもんでしょ!」

山口「いや…違うと思いますけど。」

副編集長「大丈夫だよ!描けるでしょ!」

山口「う~ん…描けるかどうかは、…詳しくないですからねぇ」

副編集長「すぐに免許 取って!絶対、当たるから!主人公は女の子にしてさぁ!ほら山口さん、女の子を描くのは上手いから!」

山口「断れないんですね。わかりました。やりますけどいくつか条件があります。」

副編集長「何?」

山口「クルマについては、全くの素人です。マンガは、詳しくなかったり知ったかぶって描いたら読者にすぐにバレてしまいます。とくにクルマは熱心なファンがたくさんいて、他のマンガより見る目が厳しいように思います。バイク乗りから言わせてもらうと現に他の作家さんが描くマンガでバイクに乗ってるシーンとかあると、この作家さん、バイクに乗ったことないってすぐにわかるんです。」

副編集長「なるほどね。そんなもんなんだ。」

山口「好きだからわかるんです。だからクルマ好きな人が詳しくない自分が描くマンガを読むと、こいつ知らないなって クルマ好きな人にそっぽ向かれると思います。」

副編集長「考え過ぎなんじゃない。」

山口「そんなことないです。なのでクルママンガをやるなら、クルマに詳しい人をアドバイザーとしてつけてください。あと、時間をください。免許を取ってクルマに慣れますから…それと」

副編集長「まだ、なんかあるの?」

山口「このマンガの主人公も免許を取る前の素人から始めさせてください。自分も主人公と一緒に成長していきますから。」

そんなやり取りが「オーバーレブ!」の一番最初です。

東京での打ち合わせを終えて福岡に戻り、すぐに教習所に入校しました。バイクの免許を持っていたので2週間くらいで免許を取得。

その、免許取得の2日くらい前に東京からクルマが届きました。

MR2 です。
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中には知ってました…という方や
驚いた…とか、呆れた…とか、興ざめ…とか
そんな方々もいるかもしれません( ´Д`)が、本当のことなんです。

免許を連載開始前に取得したばかりっていうのは公言してはいけません。内緒にしておいてください…と、当時 編集部やカーアドバイザーの方に固く口止めされておりました。

「オーバーレブ!」の船出は、これまでのどの連載よりもハードな始まりだったのです。

       山口かつみ

オーバーライド!その8

前回の記事で元担当編集さんの「まだ、やってるの」と発言をした同じカレが
「オーバーレブ!」を担当していた時のこと…。
カレは、全くクルマに興味のない人でとても要領の悪い人でしたf(^^;
「オーバーレブ!」担当時にいろいろヤラかしまして問題の多い編集さんでした。

「オーバーレブ!」が連載100回目を迎えようとしていた時です


担当「連載100回目は巻頭カラーですのでカラーの原稿は一週間早い締め切りです。なので調整をお願いしますね。あと3回で区切りの100話です。」

山口「あと3回?…それって間違ってない?あと4回だよね。」

担当「いいえ。あと3回です。何度も数えて確認しましたから!間違えてません。」

山口「じゃあ、オレが間違えてるのかな。毎回、話数をメモしてたんだけど…」

担当「山口さんが間違っていますよ。ボクはもう二回も確認したんですから」

山口「わかりました。3週あとの回が100話目ですね。ストーリーも100話目らしい盛り上がった感じがいいですよね。」「先日、取材したドリフトコンテスト編に入ろうかと思います。」

担当「そうして頂けると助かります。」

山口「わかりました。展開を組み立てておきます。」

こんなやり取りをしたのを覚えています。
しかし、アシスタントから「先生、100話まであと4回です。絶対に間違っていません。私たちは、毎回、原稿のコピーに話数を書いてチェックしてるので間違いありません。今も、アシスタント三人でチェックしました。編集部に確認した方がいいですよ。今のままだと99話目が巻頭カラーになってしまいます。」…と

それで担当編集に言っても埒が明かないと思い編集長に電話をかけました。
編集長は、折り返すと言って一旦、電話を切って・・・自分は待っていました。
一時間ほどして編集長から電話。

編集長「山口さん。まことに申し訳ありません。山口さんの言う通り100話目まであと4回です。」

山口「そうですよね。よかったです。間違いに今、気づいて…」

編集長「それが…そうでもないんです。」

山口「何が…ですか?」

編集長「オーバーレブ!の巻頭カラーを押さえているのは3回あとの、つまり99話目です。4回あとの100話目を今から台割りをやり直してオーバーレブ!を巻頭カラーにする事はできます…しかし、99話目の巻頭カラーは、外せないんですよ。他の作家さんに今からお願いするのも厳しい状況でして…」

山口「じゃあ、前夜祭的な感じで編集部さえ良ければ2週連続で巻頭カラーをやらせてもらいますよ。」

編集長「お願いできますか?」

山口「はい。」

…と、そんなやり取りをしました。

その、また一時間後でした。再び編集長から電話。

編集長「山口さん、先ほどは、こちらの不手際で無茶なスケジュールをお受け頂きありがとうございました。」

山口「いいえ、大丈夫ですよ。2週連続で巻頭カラーなんていいじゃないですか。」

編集長「それで…無理を承知でお願いがあるんだけど…」

山口「え?」

編集長「オーバーレブ!の100話目の巻頭カラー、遡って98話目からカウントダウンということで三話連続カラーでお願いしたいんだけど。」

山口「…え…。」

編集長「やってもらえるかな?」「カラーなんで締め切りが早くなるけど。」

山口「じゃ、じゃあ…」「せっかくなんで、やらせていただきます…」

数を数えられない担当編集のおかげで仕事が増やされたという話し。

その担当さんは、カラー原稿を無くしたり、オーバーレブ!のマンガの中でアンダーが出る、の解説部分を独自の見解で説明を加えそれが全くので的外れな説明だったり…と

なかなかトラブルの多い担当編集さんでした。

「オーバーレブ!」の100話目付近での事情でした。

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オーバーライド!その7

オーバーライド!はとりあえず、提出する企画書ができましたので・・・

ここらでオーバーレブ!のハナシなど(^^;

ブログ06

 

オーバーレブの事情①

「オーバーレブ!」の回顧録を綴りたいと思います。
1回目は、「オーバーレブ!」が終わった理由です。
「オーバーレブ!」が始まった経緯は、知っている方もいらっしゃいますでしょうが漫画家の偉大な先輩の描かれるイニシャルDがウケているのを見て小学館さんの方からオファーを受けたのが始まりです。。
「山口さんは、バイクが好きだからクルマも好きだよね。」と、そしてイニシャルDの単行本を渡されて「ウチもこんなのやりたいから、これを読んでちょっと作ってもらえるかな?」これが最初ですf(^^;

…で、年月が過ぎ「オーバーレブ!」は読書様に受け入れてもらえて単行本もたくさん売れたマンガになりました。
8年という長期連載。
商業誌には、担当編集さんがつきます。「オーバーレブ!」には8年で7人の担当さんがつきました。ほぼ1年に一人という感じでした。なぜ、そんなに変わるのか…人気があったので誰でもよかった。進行がいいので誰でもよかった。クルマに詳しい編集がいないので誰でもよかった。編集部の方針…理由は、わからないですが一年毎に代わる担当編集。
連載が8年目を迎えた年、年末の出版社のパーティーで「オーバーレブ!」の元担当編集だった一人とスレ違いざまに言われました。「お久しぶり、山口さん。お元気にしてますか?アレ…オーバーレブ!…まだやってんすか?いい加減、長くないですか~」と

元担当編集さんはこの時、マンガ雑誌とは、違う部署に異動していて連載事情を知らなかったのでしょうf(^^;

ただ、そんな言い方ってナイだろ!仮にも「オーバーレブ!」の担当をしてたんだから少しは愛情を持ちなさいよ…そんな風に思いつつも、自分でも8年の連載は長いかもしれないな…って気持ちもありました。
そんな時に、「オーバーレブ!」が始まるきっかけとなったイニシャルDの単行本の巻数を「オーバーレブ!」が抜いてしまったのです。売り上げではなく巻数ですf(^^;
これは、ダメかもしれない…後出しの「オーバーレブ!」が巻数を上回るワケにはいかないと思ったのです。
涼子たちキャラクターに飽きたとか、ネタが尽きたとか、他に描きたいモノがあったとかって理由ではなく、自分自身のこだわりとか、そんなもので「オーバーレブ!」にピリオドを打つことなったのでした。

作品は、誰のモノかを考えた時、自分の都合は介入すべきでなかったと思っています

 

山口かつみ

オーバーライド!その6

昨日の記事では、自分の力不足を棚にあげて某編集部へ攻撃的な態度をとってしまったことを反省いたします。

「オーバーライド」の1話目のネームはアップして 今、全体的な調整をやっております。そして、2話目以降のストーリー展開をざっくりと書いていきます。

こんな感じがマンガのプロットとなりますね。

休み明けに提出したいと思います。

受け入れてくれるところがあると良いのですがf(^^;

この際なんで、このブログを見てくださっているマンガ関係のお仕事をされている方!
クルマ好きだよって編集さん!

「ウチでやらない?」の一言をお待ちしておりますm(_ _)m

ブログ05

サリをはじめ、「オーバーレブ!」のキャラたちもマンガに出る気があるようです。(笑)

山口かつみ

オーバーライド!その5

最初は洒落で「オーバーレブ」のコミックのイラストを真似て描いただけの「オーバーライド」だったのに…
それを載せたら反響があり、洒落でキャラ表も載せたらこれも反響が…
そんなワケで企画~作ってしまえ…となった「オーバーライド!」
ただ…( ω-、)以前に編集部から「クルマ離れのご時世でクルママンガはもう売れないから描いてもムダ」とか「クルマかバイクしか描けないんでしょ。違うの描けないの?」とか…

とある雑誌の編集部に言われてたのですが
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今回のツイートで。反響もあるし、いっそ皆さんの体験談や思い入れのあるクルマや、現在所有する愛車をマンガに登場させてクルマ好きな皆さんと作りあげるマンガなら編集部も少しは耳を貸してくれるのでは…と

そんな思いで今、「オーバーライド!」のネーム~作っています。もうすぐアップします。
ただ…
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自分がロートルであるとか…( ω-、漫画家としての力量不足が編集部にあのようなことを言わせたのだとすれば…( 。゚Д゚。)
何を企画しようがダメってことになりそうな(。>д<)
でも!多くのクルマ好きな人たちから声援を受けてますし、それを嘆願書のように連載をさせてもらおうという他力本願で編集部に挑みたいと思います。m(_ _)m
マンガが始まる前から…そして始まった後も
皆様のお力なしでは作れないマンガ「オーバーライド」をよろしくお願いいたします。
      山口かつみ