オーバーライド!その12

オーバーレブ!回顧録

楽しみにしてくださっているみたいで大変、嬉しく思います。ありがとうございます

今日は、キャラクターの元になったモデルについて…です。

「オーバーレブ!」の初代担当編集さんは雑誌ヤングサンデーのグラビアの担当でもありました。
「オーバーレブ!」が女の子を主人公に走り屋のマンガだということで主人公の
名前を女優の広末涼子さんから名付けられました。

薄々、気づいてらっしゃる方もいたんじゃないでしょうかf(^^;

担当さんがとてもファンだから涼子にしてくれ…とお願いされ、自分はいいですよと即答。

実はキャラクターに名前をつけるのが大変、苦手なんです。名前なんて呼びやすければ何でもかまわないと…それまでのマンガも適当に名づけることが多かったのです。

なので、提案をこころよく快諾。逆に助かる(^^;

だけど、名前をつけるのは、適当ですがキャラクターの設定は、かなり細かくやる方です。

名前が涼子に決まり、なぜクルマの世界に飛び込んだかは、広末涼子さんが芸能界に入る前に陸上部で高跳びの選手だったということでそのまま設定で使いましょうということで、そしてアキレス腱のエピソードに繋がります。

キャラクターが作られる前にMR2 は、決まってました。涼子のほうが後です。

涼子がクルマの初心者なので、もう一人。涼子が憧れる年上の女性で天才的なドライバーを作ろう。涼子は当面、バトルはできっこないのでそれを補うキャラクターが必要だったのです。

それがサワコです。サワコの名前も担当さんの親族にブッとんだ人がいて、フルネームその人の名前を使わせてもらうことにしました。そして、クルマはお金が掛かるので、ある程度、お金に融通のきくキャラクターでなければということで水商売に設定されました。夜のお仕事ならば源氏名を名乗っているだろう。ちょうどいい…シルビアって名前はアリだよねってことで愛車はシルビアに決まりです。

カーアドバイザーさんが公道でのバトルは、よろしくないとの意見を持った方で、マンガと言えど危険行為は読者をあおるから描かないほうがいい…と常に言ってましたがマンガなのでそういう訳にもいきません。

だったらということでアイカは、そのカーアドバイザーさんが発する言葉を言わせるキャラクターとして誕生しました。後の話しですがアイカ登場シーンでトラックをドリフトさせた場面についてカーアドバイザーさんは悔やんでおりました。
アイカは、あんなことをするキャラじゃない…とw
アイカの名前も、担当さんからのリクエストでした。
「オーバーレブ!」を描く前の連載マンガが「エロ純万遊記」というセクシービデオの男優のマンガで その時に取材させて頂いたセクシー女優さんの名前があいかだったのです。
涼子がTOYOTA、サワコがNISSANとくればアイカはHONDAでしょう…ということでシビックに決定。HONDA好きの人は熱心な人が多いのでアイカもそれにならってHONDA命って設定しました。アイカの苗字は、バイクの片山敬済さんからつけられました。HONDAファンならわかってくれると思い・・・。

最後にもう一人。
外車に乗った女の子を出そう。外車なら何がいいか?
カーアドバイザーさんがプジョーにしましょう…と

じゃあプジョーに乗る女の子ってどんな女の子?見当もつかないので帰国子女にしちゃえ!プジョーと一緒にフランスからやってきた女の子。お嬢様でピントがズレてる。ヨーロッパなら芸術も嗜んでるだろう。じゃあピアノ…そんな感じです。でも走ると速い…みたいなイメージです。

女の子のキャラクターが四人で、マンガを引っ張っていくストーリー。

イメージしたのは「エースをねらえ!」でした。

同じ初心者が主役で、憧れる目標になる先輩がいて、鬼コーチは、MR2 。
作るべきマンガの目標は「エースをねらえ!」だな…
そんな感じでした。

「オーバーレブ!」のあちこちに「エースをねらえ!」のオマージュ(パクり?)が散りばめられていますよ。
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ちなみに…

名前をつけるのが苦手な自分は、近い人の名前をまんまキャラクターにつけちゃってます。
赤岡社長は、当時の編集長。
立川さんは副編集長。
ノーマルの狼、三上も副編集。
涼子の舎弟の小関、担当編集
涼子の陸上部顧問の先生の福田、担当編集
ジェリーズ青ネズミ副島と黄金のブタの戸叶、友達のプロ野球選手。
六甲のタケルや八十、犬鳴峠の桑原なんてのは当時のアシスタント。

そんな具合で、キャラクターを作る時は、ある程度モデルがいたほうが作りやすいのです。細かく設定して作り上げるより、モデルに決めた人を観察して性格を把握すればいいのだから。

キャラクター誕生秘話でした。

山口かつみ

オーバーライド!号外02

号外のその2です。

カンナと秀明のその後を描きました。

いかがでしょうか?

あと…

LINE STAMPで、もうずいぶんと前になりますがスタンプを作りました(・。・;

タイトルは、「ハカタん娘、ごリョンちゃん」タイトルじゃわからないけど

涼子とサワコの二人のキャラでのスタンプになっております。お暇な時に見てみてくださいませw

https://line.me/S/sticker/1057238

https://line.me/S/sticker/1051066

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山口かつみ

オーバーライド!その11

先日、コメントのほうでご指摘のあった

赤岡社長がクラッチとアクセルを使ってクルマをその場で回転させたピボットターンのことについて…f(^^;

事の顛末は、「オーバーレブ!」が始まり涼子が赤岡自動車にお世話になることになった時。

編集さんとの打ち合わせで、赤岡社長は、ダメな人っぽく、でも得体の知れない感じで登場させましたがやはり、主人公の涼子が一目置く存在にしなけりゃダメだろう…ということに。(あしたのジョーの丹下段平のように…これはマンガでは定石。)

それで、些細なことだけど赤岡社長の凄さがわかるテクニックを涼子に披露するというエピソードにしようとなったのですが

カーアドバイザーさんと連絡がつかないという事態になり、f(^^;その時、アドバイザーさんは海外出張中へ行っていることが判明。しかも、今のように簡単に海外と連絡がつかない時で

締め切りが迫る中、もうアドバイザーさんを待っている時間がない…ということで

急遽、編集さんがクルマのライターさんを探してきてアドバイスをしてもらうことになりました。

で…提案されたエピソードがクルマをその場で回転させるあのテクニックだったのです。

自分も、そんな物理に反したことが本当に出来るのかをライターさんに確認したら

昔、何かの雑誌でラリーストのやるスーパーテクニックとして読んだことがありますとの返事。

まだネットも普及してない時でさらにこの時はまだパソコンさえ持っていなかったし、YouTubeさえ存在しない中、そのお話を信じるしかなくマンガにしてしまったのです。

作画を手伝ってくれるアシスタントも、マンガとは言え、これは嘘っぽいですよと言ってました。

これが事の真相です。

今、調べてもクルマでピボットターンは出てこないのでf(^^;やはり夢物語だったかと思うのですが…どなたか情報をお持ちでしょうか。
ブログ11

そして…
出張から戻ってきたアドバイザーさんがそのエピソードを見て激怒したのは言うまでもなくその頃からアドバイザーさんと編集部に確執が生まれ、ややこしいことに発展していくのです。

「オーバーレブ!」は、最初からもめ事の多いマンガとしてスタートしたのです。

そんな「オーバーレブ!」に救世主が現れます。それは、もう少しあとのお話し。

 

山口かつみ

オーバーライド!その10

「オーバーレブ!」回顧録

編集「熱心なのはいいけど、絶対に事故とか警察沙汰はやめてくださいね!」

山口「わかってます…けど、事故とか誰も起こしたくて起こしてるんじゃないと思いますよ。」

編集「連載前に事故ってケガでもされちゃ、始まる前から休載ですよ!」

山口「けど…始まるマンガは、峠を攻めるマンガですよね。やっぱり、ちゃんと体験しなきゃリアル感でないじゃないですか。」

免許を取得した翌日からMR2 に乗って毎晩、山に通ってましたf(^^;大きなRの右コーナーがあって何度も何度も繰り返し、そのコーナーのみをアタックするんです。

原稿を描き終えた夜中の3時とか4時、そのくらいの時間から仕事場を出て朝の6時くらいに戻って寝るという感じでしょうかf(^^;

バイクで似たようなことをしていたのでクルマに変わっても楽しく走れました。ただ、当時もう31歳で山の中とは言えこんなことやってていいのかなって思ってましたf(^^;警察に止められたら何て言おうか…みたいな(・。・;

そんな時に、編集部から北海道へ取材に行ってきてと言われました。

北海道の糠平湖で氷上タイムトライアルをやるから、見てきなさい…と

湖が凍ってその上にコースを作ってタイムを競うトライアルです。

そこにMR2 を持ち込んで、イベント終了後にそこを走って練習しましょうというのが目的でしたf(^^;

免許を取得して2ヶ月くらいでこんな経験をさせてもらえるのはラッキーなのか罰ゲームなのか、いまいちわからないノリの中でMR2 を走らせました。

アクセルを開けた瞬間、くるんと半回転。横に乗ってたアドバイザーさんが「これがドリフトね。」と雑な説明をされてコースを走ったのを覚えています。

そこでアクセルの開け閉めが大事だと教わり右足首を細かく刻んで止められるように普段から心がけてと…。

そして、「人の家のドアや引き戸を初めて開ける時に力まかせに荒々しく開けたりしないでしょ。引き戸を力一杯、開けたら戸はピシャッて勢いよく戻ってまた開いちゃうじゃない。クルマも同じ。ステアもアクセルも乱暴に力まかせに動かすものじゃないよ。丁寧に慎重にね。」と教わりました。

初心者の自分には貴重な体験でした。

北海道の道中も路面が至るところ凍結していて九州では味わえない環境でした。

…普段から北海道の人は、クルマの挙動をちゃんとコントロールするのに慣れてるんだと思って

サワコが北海道の出身という設定になったのでした。ブログ09.jpg